今月のトピック バックナンバー

股関節歩行はいかがですか?

あっという間に2010年も半分が過ぎ7月になりました。うっとおしい梅雨が明けるにはまだもう少しかかりそうですが、夏を間近に控えてダイエットに最適なエクササイズ『歩行』についてお話をしてみようと思います。『歩行』は『ウォーキング』よりも速度は遅く、普段誰もが行っているエクササイズだと言えます。

人は通常2足歩行をしています。通勤、通学、買い物なども歩行によって移動がなされています。当たり前の事ではありますが、動物の中では人間だけが直立した状態で歩行が出来るわけです。人間に近い類人猿のチンパンジーやゴリラなども直立2足歩行はできません。そんな人間だけに備わった能力ですが、人それぞれ歩き方にはかなり個人差があります。

膝歩行と股関節歩行

代表的なパターンを以下のように示しました。実はこの歩き方の違いによって、身体への影響が大きく変わってくるのです。仕事などで1日に何時間も歩く人では、かなり身体に対する影響があると考えられます。

膝歩行1

腹筋が使われず骨盤が後ろに倒れ、背中は猫背になります。膝や、足先が外向きで踵を引きずります。靴の外側が多く擦り減ってしまいます。 男性に比較的多いように思います。

膝歩行2

骨盤が前に倒れ背中が反ってしまっています。股関節が常に縮んでいます。膝が曲がった状態なのでつま先から着地します。ハイヒールを履いた女性に多いと思います。

膝歩行の共通事項

2足歩行の基本である股関節をメインにした殿筋、ハムストリング、内転筋などが使われにくい歩き方です。膝が常に曲がったままの歩行になります。後足のキックが使われないため、太ももにより脚を持ち上げて、脚を前に運ぶことになります。そのため歩幅が狭くなります。

股関節歩行

体幹が骨盤の真上に位置し、腹筋が使われることで上半身の姿勢がとても安定します。股関節を十分に利用し、踏み出した脚は真直ぐ伸びます。その脚が踵着地することで殿筋・ハムストリングが顕著に使われます。後ろの足は拇指球で地面をけることで歩幅が大きくなります。

正しい歩き方のポイント

  1. 腹筋をつかいお腹を凹ます
  2. 上半身は真直ぐに直立姿勢をつくる
  3. つま先は進行方向に向ける
  4. 着地時の脚は膝を曲げずに踵から着地
  5. 踏みける足は拇指球でキック
  6. 肩はリラックスして自然に・・・

股関節歩行で正しく歩こう

このように、大きく二つに分けると膝歩行と股関節歩行になるといえます。ファッションモデルやトップアスリートなどはとても機能的な動きが出来ています。イメージしてください。モデルさんは当然のことながら、ワールドカップに出場していた選手なども姿勢はしっかりと整っていると思いませんか?歩く姿勢が崩れている選手はあまり印象にないと思います。

女性で下半身だけに脂肪がついて落ちないとか、男性で上半身に比べ殿筋が痩せているなどは、フォームの悪い歩行が原因かもしれません。上手な歩き方を身に付けている人は太りにくいし、一部のパーツに脂肪が付いてしまう事は少ないと思います。正しい歩行はとても効果の高いエクササイズです。 通勤・通学や買い物などで歩くことをエクササイズとするのも、皆さんの歩き方にかかっているはずです。どうぞこの夏は機能的な『股関節歩行』を目指してみてください。

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