今月のトピック バックナンバー

肩甲骨

うっとうしい梅雨が続いていますが、明けるまではもう少し時間がかかりそうです。今月は意外に単独で動かすことが難しい肩甲骨についてお話をしてみたいと思います。

肩甲骨を動かす

皆さんは肩甲骨を動かすことができますか?背中についているので、普段は見ることができませんし、思い通りに動かすことは結構難しいと思います。そもそも肩甲骨はどんな動きをするのでしょう?何の役割をしているのでしょう?そして皆さんの肩甲骨は正常な位置にあって正常な動きをしているのでしょうか?

肩甲骨は腕を動かす動作の時には必ず肩の筋肉の付着点としての役割を担っています。腕を前後に振る、左右に振る、腕を肩から捻る、肩を引き上げるなどの動きで全て肩甲骨は動きに関係をしています。ですから、生まれた時から腕を使う動作には必ず肩甲骨も動いていた訳です。

しかし、腕の動きが単純化して可動域をフルに使うことが減ったことにより固く動かしづらい部分になってしまっているのが現状ではないでしょうか?肩甲骨の細かい動きに関しては省くことにしますが、肩甲骨は単独で動くよりもほとんどが腕の骨と同調しながら動きます。そんな肩甲骨なので、周辺はとてもたくさんの筋肉によって動きが制御されています。

肩甲骨は左右対称じゃない

さて皆さんの肩甲骨は左右対称な位置にありますか?鏡の前に立って正面から見たときに肩の高さが違うようであれば肩甲骨の位置も違う可能性があります。また背中から誰かに見てもらい高さを確認すれば簡単にとわかると思います。肩甲骨の高さの違いは片側の上肢をよく使うスポーツ選手などにはよく見ることがあります。利き腕の筋肉の量が多く、柔軟性に富んでいると肩甲骨は下がった位置になることが多いのです。この左右の差が障害に繋がることも多くあります。スポーツ選手に限らず一般の人でも利き腕と反対の腕とで差が大きい場合、肩甲骨の位置にも差が生じ障害に至ることは 多いと思います。

柔軟な肩甲骨をつくる

また、現代人の生活では机に向かった作業や車の運転など上肢を体の前に出し、やや背中を丸め両側の肩甲骨開いて作業をすることがとても多く、肩甲骨周辺の筋肉は常に引き伸ばされ緊張していることが多いといえます。長い時間このような姿勢をとることで円背(猫背)が強くなり、肩こりや腰痛などを引き起こす要因にもなります。できるだけ左右の位置は整い、周辺の筋肉は柔らかく使えるほうが良いと思われます。

姿勢のきれいな人は、肩甲骨の動きもしなやかで身体全体の動きも機能的に使うことができます。さらに肩甲骨は背中側に位置しています。背中には脂肪細胞を燃焼させ体温上昇させるるための細胞(褐色脂肪細胞)が集中している場所でもあります。肩甲骨を動かすことでダイエット効果も期待できます。

今回は効果の高い肩甲骨のエクササイズを少しだけ紹介します。

柔軟な肩甲骨をつくるエクササイズ

肩の上に指をのせて肘を大きくまわしましょう。(前まわし10回、後ろまわし10回)

加圧トレーニング

体の前で手のひらを合わせます。頭の上まで手を上げた後、手の甲を合わせます。肘を体から遠くに話すようにして腕を下げていきます。(10回)

加圧トレーニング

肩甲骨を動かすには日常生活の中での窓ふきや床掃除、浴槽掃除、洗車時の車のボディー拭きなどもとても効果的です。上記のエクササイズとともにぜひ実践して自由自在に肩甲骨を動かせるようになってください。

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