身体の形も変える筋膜リリース
さてそろそろ梅雨の時期が近づいてきました。 日ごとの気温差や昼夜の気温など体調を崩しやすい気候ですが、気を付けたいものです。今月は以前、足の裏の内容でトピックを掲載しましたが、その内容と関連した筋膜についてお話します。
筋膜とは
筋膜は皮下組織で白い薄い膜です。そして筋肉はもとより骨、内臓器官、血管などの身体における 各器官に存在して、それぞれが適正に位置するように支えています。言い方を変えると人の身体は筋膜という包装紙に包まれて、保護されているということになります。また包装は筋肉だけではないので、包装された中でさらに丁寧に包装されているイメージになります。ですが筋膜は単なる包装紙ではなく特殊な性質を持っています。主成分はタンパク質で、皆さんも聞いたことがあるコラーゲンでできています。運動や緊張、同一姿勢での作業、ストレス、ケガなどによって堅くなったり、短くなったり、筋膜同士が 癒着して形状を変えたりします。
そのような状況では血液やリンパ液の流れが滞ってしまい、筋肉に酸素や栄養の供給不足が生じて、 緊張やこりが取れないままになったり、内臓器官の機能が低下したりもします。リンパ液の流れが悪ければ、むくみや免疫力の低下にもつながります。また、神経への酸素や栄養の供給不足、圧迫により、痛みやしびれが引き起こされます。このような状況をクリアにしていく方法として筋膜リリースがあります。筋膜を良い状態にしておくことで、身体の血液循環が良くなり老廃物の蓄積が軽減されます。また、関節や筋肉の痛みを軽減したり、身体のバランスを整えることにもなります。体や関節の動きがスムーズになり、硬くなった筋膜に弾力が戻り柔軟性も高められます。
筋膜リリースをしてみよう!
- はじめに
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今回は下肢の筋膜リリースをいくつか紹介したいと思います。まず準備するものとしてテニスボール、スーパーボール、ゴルフボールやフォームローラーを用意しましょう。
- ①足の裏
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- スーパーボール・ゴルフボールなどをを踏み、徐々に体重をかけていきます。
- 左右前後に動かします。
- 痛みを感じる場所(トリガーポイント)をみつけその場所を重点的に刺激していきます。
- ②下腿部
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- フォームローラーまたはテニスボールの上にふくらはぎをのせます。
- ゆっくりと上下に動かします。
- 痛みを感じる場所(トリガーポイント)をみつけその場所で足首を上げ伸ばし、内回し、外回しを10回~20回行います。
- ③大腿側面
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- フォームローラーの上に太腿の側面をあてます。
- 前後にゆっくり10回~20回動かします。
※痛みが強すぎる場合は動かさずポイントを決めて止まっていましょう。10秒ほど経ったのち場所を変えましょう。
- ④大腿前面
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- 太腿の前面をフォームローラにのせます。
- 前後にゆっくり10回~20回動かします。
※痛みが強すぎる場合は動かさずポイントを決めて止まっていましょう。10秒ほど経ったのち場所を変えましょう。
自分ではあまり気にしていなくても、実際におこなぅってみるとトリガーポイントがあることが多いはずです。ぜひ体験してみてください。今回は下肢の筋膜リリースを紹介しましたが、また機会を変えて体幹や肩の方法もご紹介したいと思います。